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【VR研修活用事例】コロナ禍における新人研修で満足度100%! 食品衛生管理のVR研修|BMLフード・サイエンス


株式会社BMLフード・サイエンスは、食品の微生物・理化学、腸内細菌、商品等検査から飲食店の厨房衛生点検、食品工場監査、衛生管理・品質管理の仕組み作り・システム構築支援まで行う総合コンサルティング企業です。


「食と商品に関する消費者の安全・安心に貢献しよう」をヴィジョンに掲げ、食品衛生業界で信頼され選ばれるナンバーワン企業を目指して活動しています。


今回は、株式会社BMLフード・サイエンスの教育研修担当である西宮さんに、お話を伺いました!



目的 習熟度・定着率アップ
用途 研修VRコンテンツ編集(動画/静止画)
業種 食品衛生管理


会社名 株式会社BMLフード・サイエンス
所在地 東京都新宿区西落合二丁目12番14号(本社)
事業内容 食品の衛生管理総合コンサルティング
微生物・理化学、腸内細菌、商品等検査
飲食店の厨房衛生点検、食品工場監査
衛生管理・品質管理の仕組み作り・システム構築支援
規模感 食品の衛生管理総合コンサルティング
微生物・理化学、腸内細菌、商品等検査
飲食店の厨房衛生点検、食品工場監査
衛生管理・品質管理の仕組み作り・システム構築支援
URL https://www.bfss.co.jp/



コロナ禍で新人研修がストップ、導入したのがVR研修


– 今回はインタビューをご快諾いただき、ありがとうございます。まずは御社の会社概要を教えてください。


株式会社BMLフード・サイエンスといいます。


弊社の事業は大きく分けて2つあります。食品検査の事業と、品質管理コンサルティング事業です。


今回お話しするVRを使っているのは、コンサルティング事業のほうですね。コンサルティング事業ではお客様の飲食店や工場で、衛生・品質管理状況の確認をしています。お客様からいただいた仕様や法令・事例に則った、チェックポイントを使用しています。


コンサルティングの最終的な目標は、点検自体ではなく、点検で集めたデータを使って「御社はこういう傾向があるから、今年度はこういうアプローチで改善を進めましょう」というフィードバックを、お客様に対して提供することです。


– BMLフード・サイエンスでは、どんなお客さんのところに食品コンサルに行くことが多いんですか?


飲食店が多いですね。ホテルやスーパー、百貨店など様々な業種・業態にお伺いしています。


コンビニ関係や、お弁当工場などもありますよ。


※画像はイメージです


– 飲食店と言ってもチェーン店と単独店舗などで、チェック項目や衛生管理のやり方はそれぞれ変わるわけですよね?


そうですね。飲食店だからといって全部一緒ではなくて、それぞれのお客様ごとに仕様を決めていますね。


– 店舗を回って行く中で「ここに衛生上問題がありそうだな」というのは、なんとなく当たりがつくものなんでしょうか?


もちろん衛生管理の基本のフォーマットはあるので、当たりはつくものなんですけど…どちらかといえば、お客様によっては過去に起こした事故だったり、業界として特に見たい箇所があったり、先方の品質管理の思いだったりがそれぞれあるわけです。


見るポイントとして、例えば店舗のきれい・汚いっていうのを重視しているお客様もいれば、従業員教育に重きを置いているお客様もいる。なので、チェック項目は本当に千差万別です。


VR導入のポイントは、コストとコンテンツ作成の機動力


– そもそも業務にVRを活用しようと思ったきっかけとは?


最初のきっかけは、新型コロナウィルスの流行による影響で、新入社員研修が滞ったことからでした。


これまでの従業員教育は、教育担当と新入社員が一緒にお客様のお店に行って、どういう手順で検査をしているのかを見学するというのが通常の流れでした。それが、点検のために一人お伺いすることも躊躇う状況で、そこに「もう一人新入社員教育のために同行させてください」とは言えませんでした。


ちょうど私が教育研修者として新入社員を受け入れるというタイミングでもあったので、新卒を同行させなきゃいけないけどできない…という状況で、何か代わりになるものがないかと思って。そこで見つかったのが研修VRだった、という感じでした。


担当者の西宮さん(左)とコンテンツの編集を担当している吉本さん(右)


– 今は新型コロナウィルスの影響はだいぶ落ち着きましたか?


以前通りという感じではないですし、やはり影響を感じる部分は多々ありますけど、それなりに事業は進んできていると思います。


やはり4〜5月はほとんど稼働できてなかったと思うので、それに比べたらだいぶ点検もできてきていると思います。


– 新人研修ができなかった期間に、VR以外の手段も検討されたんでしょうか?


そうですね、いろいろなアイデアを検討しましたよ。


検査ロボットを入れられないかとか、固定カメラを入れて人の動きを見るのはどうかとか…。


あとは時間帯を工夫しては?と言う意見も出ました。夜間の点検ならいいんじゃないか?とか…本当に色々検討しました。


コロナ禍中での点検体制を維持するためのプロジェクトチームも、社内にできたんですよ。


新生活様式が始まって、点検も変化していくだろうということで、新しい点検の仕方をプロジェクトとして模索していった…という感じです。


– 他のVRの会社もあったと思うんですが、スペースリーに決めていただいた理由は何だったんでしょうか?


他社とも比較してみましたが、スペースリーのように「自分たちでコンテンツを作る」というタイプの研修VRって、他にあんまりないのかなと感じました。


研修VRって「コンテンツ制作まで込みでいくら!」という感じで、結構値段が高い会社も多いという印象でした。ただ、弊社の案件だとお客様の店舗に動画を撮りに行く必要があるので、コンテンツを自分たちだけで撮れないとちょっと機動力が落ちるなと思ったんです。


あとは値段的なところもあるかなと。制作代行を使うと何十万というのもザラでしたけど、自分たちで撮影できる分だけそこのコストも安く済むので。


コンテンツの編集をする西宮さん


– VR撮影が難しいんじゃないかという懸念はありませんでしたか?


もちろんありました。


社内でも「デモをやってみないと分からないよね」ということで、実際にスペースリーさんに来ていただいて撮影の様子を見せていただいて「これなら出来そうだ」ということがわかったので導入に至ったんですよね。


– 実際にVRコンテンツを作っていく上で、大変だったポイントなどはありますか?


まず、店舗を撮影するというのが大変でした。自社の施設だったら問題ないけど、お客様に頼んで撮影に入るためスケジュール調整が大変でしたね。ほとんどが飲食店なので、お客さんが入っている時間帯だと撮影できないかもしれないので…。


実際にお声がけをさせていただくと、VRが物珍しいのか意外と協力してくださるところが多かったですけど(笑)。


撮影担当は社内の吉本という者が担当しているのですが、すごく凝って作ってくれていますよ。


研修VRの結果は「理解が深まった」100%!!


– 作られたコンテンツは、すでに研修生の方が見られているんですか?


6月にすでに配属先が決まっていて、直後の研修ということで8月に新入社員みんなに体験してもらいました。


集合研修ではありますが、それぞれの個人のパソコンでやってみて、と。


– 新入社員の反応はどうでしたか?


新入社員からは「VRでようやく自分が何をするのかを具体的にイメージできた」という話がありましたね。


「店舗に行ってこんなことをやるんだよ」という言葉での説明や、マニュアルだけでは具体的なイメージが湧かなかったみたいで…VRで「こういう風に見ていくんだ」という手順を実際に見たのが分かりやすかったと言われました。


※画像はイメージです


– 新入社員の方はVRを見て、その後実際にお店に行かれているんですか?


今はようやく同行教育に協力してくださるお客様も増えてきました。


実際に同行する前に、自分のやる業務の把握やイメージをつけるためのものとして、VRコンテンツが役立っているようです。


– VR研修は今年から始めたものだと思うんですが、去年との習熟度の比較などはされているんでしょうか?


今年はVR研修以外の研修プログラム全体も大幅に変更せざるを得なかったため、昨年との変更要素が非常に多く、習熟度という観点では、なかなかVRだけの効果は測定しにくい状況にあります。


ただ、研修を受けた新人社員たちにアンケートを取ったところ「理解が深まった」という回答が100%でした! 「360度コンテンツで事前に店舗訪問のイメージを固めることができたので、実際の同行訪問の際にも落ち着いて対応ができた」という声もありました。まずは研修を楽しんで学ぶことが大事で、それがあってこそ習熟度の向上といった成果にも繋がると思います。


– 今年のVR研修を踏まえて、来年の新人研修でもVRをやってみようという予定はありますか?


もちろんあります! 今回は急遽作ったので限られたコンテンツしか用意できませんでしたが、今、すでに少しずつ店舗のバリエーションを増やしているんです。来年の研修プログラムでは、VRを体験させた上で同行に移行しようと思っているんですよ。


あとは、新人社員研修に限らず、全国にある弊社の事業所や検査室をVR撮影してみています。


弊社は、東京の本社で研修をしたあとに他事業所に配属される場合もあるんです。そうなると、他事業所に行くとなってもどんなところなのかわからない。見たこともない事業所に希望を出せないっていう意見もあって…。


BMLフード・サイエンスの本社社屋


なので、他事業所の様子が知れるVRコンテンツを作って、社員満足度向上やコミュニケーションの一環として使えたらと思っているんですよね。


– 異動するときの納得感や、不安材料を減らすことにもつながりますもんね。


そうですね。社内の様子や環境を事前に知っているのと知らないので、心構えが違うかなと思います。


あとは、VRの別の使い方として、衛生検査はそれぞれお客様ごとに異なった仕様なので、お客様の希望に応じてコンテンツをリニューアルしていく、ということも考えています。


弊社では各顧客の窓口担当者がいて、複数の点検者に情報を共有する形で点検しています。どのくらいまでの範囲をチェックするのかしないのか、判断するための“目合わせ”の資料としてVRを使っている側面もあります。


あるお客様の点検では、今期のチェックポイントということで「点検が始まる前に一度このVRコンテンツを実施してください」と各点検者へ依頼しました。


– 衛生管理のクオリティを均一化するためのVR資料ということでしょうか?


そうですね。


実際に顧客の店舗で撮ったものを、社内で点検員に見せて目合わせすることで効果が上がるのではと試作しているところです。


コンテンツの最後にアンケートURLに飛ぶようにして、おさらいとして「こういう場合どうしますか?」というテストも設けて習熟度を測るようにも工夫して作っています。


今後の展望は「VRで教育コスト削減」!


– 新人研修や”目合わせ”用の資料など、いろいろなVRの活用パターンがあると思うのですが、今後どのようにVRを展開していく予定ですか?


今期はどちらかというと、コロナ禍対策としてVRを採用した部分が強かったんです。ただ、実際に使っていく上でいろんな使い方ができるなと思ったので、活用方法については今後もっと社内で検討していきたいです。


効果が出なければ意味がないと思うので、社内での研修効果をしっかり測定しながら、より効果の高いものを作っていきたいと思っています。


目合わせの例で言うと、今までは点検員に、窓口担当者がそれぞれ同行していたりしたんですよね。規模によっては10人以上が同じ顧客の点検をしていたりもするので、窓口担当者にもそれなりの工数が必要でしたが、それを一つのVRで、それぞれの隙間時間で目合わせができ、全員が同じように認識を共有できるっていうのは、革新的だと個人的には思っているんです。


そのあたりも、他の顧客への目合わせコンテンツ展開は将来的にはやっていきたいなと思っています。


– 教育コストが多くかかっていた部分をVRで削減していく、と?


そうなればいいなと思っています。


VR研修でまずはポイントを知って、次の年にここが変わったというのを目合わせVR用に情報を更新すると良い。一度360°のコンテンツを撮ってしまえば、埋め込みの画像を変えるだけで毎年更新もできます。


一人ずつ日程を押さえて捕まえて目合わせの日時を調整して…というのがなくなって、リソースと工数の削減になると思いますね。


– 参考になるお話を、ありがとうございました!



最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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