明治安田生命は、丸の内に本社を置く生命保険会社です。
「確かな安心を、いつまでも」を経営理念として、社会へ安心を提供する企業として日々成長しています。
今回は、総務部災害対策推進グループグループマネジャーの増田様、主任スタッフの冨永様にお話を伺いました!
目的 | 教育・研修の習熟度アップ |
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用途 | 研修VRコンテンツ編集(動画/静止画) |
業種 | 保険業 |
会社名 | 明治安田生命相互会社 |
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所在地 | 東京都千代田区丸の内2-1-1(本社) |
事業内容 | 生命保険業 |
URL | https://www.meijiyasuda.co.jp |
コロナ禍の防災訓練にVRを導入
– 今回は、明治安田生命様の方で研修VRを、防災訓練という珍しい分野で活用していただいているということで、インタビューをお願いいたしました。まずは研修VRを導入の経緯について、教えてください。
明治安田生命 冨永様:
3点ありまして、一番大きなポイントは、コロナ禍により、これまでの全員が集合して行動する防災訓練が出来ない状況になったことです。
より実践に近い形で対象の従業員が取り組めるコンテンツがないかと考え、自分自身で思考・操作ができるという観点で「VR」が検討対象に挙がり、試行導入してみることに決めました。
2点目の理由として、楽しみながら疑似体験できるという点です。
防災訓練で言えることですが、有事に備えた取組みであるため、時間の経過とともに訓練内容を忘れてしまったり、リアリティをもって理解しづらかったりします。
また、押し付けのような訓練では、その内容が右から左に抜けてしまいます。楽しく…というかゲーミフィケーション的な部分があるのも研修VRの魅力です。
楽しさがあると、防災訓練に取り組む際の意欲が高まり、防災訓練の理解浸透度が高まると思います。スペースリーのサンプルコンテンツをご紹介いただいたときに、分かり易さの中に遊び心のような要素もあったので、楽しみながらストレスなく出来るのではと思いました。
3点目の理由は、新しい働き方に即した研修方法(時間・場所を問わない)です。
新しい働き方(ニューノーマル)の進展に伴って、コロナ禍で一度に全員が集まれない状況に加え、「全員が出社しているわけではない」という環境に変化したため、受講者側がいつでも・どこでも自身のPCでできる研修VRというのは魅力でした。
– 導入にあたって他のVR会社とも比較されたと思いますが、スペースリーに決めていただいた決め手は何でしたか?
明治安田生命 増田様:
自由度が高く自分たちで思ったようにコンテンツを作れるところと、サポート体制がしっかりしているので安心感があったのが大きかったです。
導入にあたっては社内のシステムのセキュリティ要件等、ハードルが諸々あったのですが、とても細やかにサポートしていただいたのが有り難かったです。
明治安田生命 冨永様:
余談になりますが、弊社が防災訓練にVRコンテンツを活用していることを、たまたま日刊工業新聞で取り上げていただいたことがありました。
その時に掲載記事(https://www.nikkan.co.jp/articles/view/612187)をご覧になった他社の方から「研修VRについて、話を聞かせてほしい」との照会もあり、コロナ禍の中で他社も同様の悩みを抱えていることがわかりました。
– では、次に運用体制についてお聞きしたいと思います。企画・制作などはグループでされているのですか?
明治安田生命 増田様:
基本的には部署内で企画・制作しています。
一般的に全てのコンテンツを制作会社に依頼するとなると、時間を要したり、高コストになることがあります。スペースリーは、そういったストレスなくスピード感を持って活用できるので重宝しています。
のべ600名以上が研修VRのコンテンツを視聴
– 具体的にはどういったコンテンツを、どんなふうに活用されているのでしょうか?
明治安田生命 冨永様:
現在研修VRのコンテンツは大きく2つ活用しておりまして、1つが災害時の備蓄品配備に関するコンテンツ。
弊社には、災害時に発動する帰宅対策班・宿泊対策班という役割があり、その対応要員が災害時に行動すべき所定のミッションがあります。平時には災害備蓄品の配付手順等を確認する機会は少なく、コロナ禍になってから集合し確認するのが難しくなりましたのでこのコンテンツを作成しました。
対応要員がお互いに連携をとって実際に動いたりすることはできませんが、研修VRによって一定程度実効性を維持することはできたと思います。
もう一つは、避難訓練のコンテンツですね。
避難行動を実際に体験していなくても、火災等発生時の避難方法やポイントをより実践的に知ってもらいたいと考え、従業員が避難訓練に参加しなくても各自で疑似体験することができるコンテンツを作成しました。
– 現在コンテンツを視聴した経験がある人数は、だいたい何名くらいで、実際にどのように視聴しているのでしょうか?
明治安田生命 増田様:
今お話しした2つの訓練の正式な実施対象者はのべ約600名で、原則、各対象者は自分の会社PCで視聴(訓練実施)しています。
– 研修VRを導入して、今までの防災訓練から変わったことはありますか?
明治安田生命 増田様:
くり返しになりますが、従業員が自分のPCでいつでも視聴できるというのは大きなメリットだと考えています。例えば今後は新入社員等でも、配属後すぐに訓練を待たずに自身で避難経路等を確認することもできますし、段階的に活用の幅を広げていく予定です。
また、研修VRだとPC上を自分で視線を動かして疑似体験しますし、PC上で状況に応じた確認演習もできるので、災害時に行なうべきミッションをより深く理解することができるのではないかと思います。
訓練実施者からの感想でも「しっかり理解できた」という意見が多かったので、実施者の「自分ごと化」につながる効果はあったと感じています。
– 研修を「自分ごと」として捉えていただくのは、研修VRが活きるところだと私たちも思っているので、明治安田生命様の活用事例はとても参考になりますね。その他に何か活用上の工夫等をされたことはありますでしょうか。
明治安田生命 冨永様:
社内では防災関係情報を掲載しているポータルサイトに掲載し、直接の訓練参加者ではない従業員にも活用できるようにしています。
– 業務の効率化など、なにか変化はありましたか?
明治安田生命 冨永様:
業務の効率化という目的でVRを導入したわけではありませんが、今まではみんな集めて決まった時刻にやらないといけなかった訓練が、少しコンパクトに、自分の好きな時間にできるようなったので、結果として時間の効率化につながりました。
消防訓練・備蓄倉庫確認も集まって移動して研修、というのでだいたい1時間はかかります。今回、VR研修に切り替えたことで30分程度の訓練時間に短縮になりました。
もちろん、重要なのは訓練の中身(習熟度)なので、時間は短くても研修VRの中にチェックポイントを設けて確認して欲しい箇所は必ず確認しないと進めないようにする等の工夫を行ない、習熟度を高めました。チェックポイントを作ったことによって習熟結果も数値で取れるので、定量的な効果もあったと思います。
先進的取組を推進する社内風土 機動力重視でまずはスタート
– 今後の防災訓練は、研修VRのみで実施していくのでしょうか? それとも、人数を制限するなど方法を考えてこれまでのような訓練を行っていくのでしょうか。
明治安田生命 増田様:
訓練の種類によります。今後もうまく併用して推進していければよいと考えています。
働き方も変わり、従来のようにほぼ全員が出社しているというわけではありません。
研修VRを活用し「いつでも・どこでも実施可能」という訓練手法は、選択肢の一つとして、時流に合っていると考えています。
– 新しいことをやっていこうという気持ちが、全社的にあったのでしょうか?
明治安田生命 増田様:
「まずチャレンジしてみよう! もし上手く行かなかったら、その失敗を活かして、次のチャレンジを試みれば良いじゃないか」というスタンスで始めました。サービス価格が良心的なのもあり、比較的導入の敷居が低くスモールスタートできたことも良かったです(笑)。
– 今後スペースリーを使って、どういったコンテンツを作っていきたいといった展望はありますか?
明治安田生命 冨永様:
コロナ禍がきっかけとなり、研修VRを活用したことで、VRが有効な訓練になると思いました。今後どんなものとの相性が良いのか、どんなことが出来るかを社内で考えていけると良いかなと思っています。
社内的に、アイデアベースで「こういうふうに研修VRを使ってみたい」という話はいくつか聞きますね。それも、我々でも思い浮かばないようなことを考えていることがあったりするんです。
他社の事例情報などもいただけると、自社での活用アイデアの基にもなりやすいです。
スペースリーからは、そういった事例も適宜ご提供いただいているので、ありがたいですね。今後もぜひよろしくお願いします。
– こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
スペースリーでは今回ご紹介した事例以外にもVRの導入事例が多数ございます。サービスにご興味のある方はもちろん、他社の導入事例について詳細をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡お願い致します。
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