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【トップインタビュー】株式会社三好不動産 代表取締役社長 三好 修氏


急成長する不動産企業のトップにインタビューしてその秘訣を伺う連載企画です。


第1回目は、福岡を中心に独自の戦略で拡大する株式会社三好不動産 代表取締役社長 三好修氏です。企業成長の秘訣や不動産DX、今後のサービス展開についてお話を伺いました。



目的 DX推進
用途 ホームページ掲載・商談での使用
業種 不動産の売買・賃貸及びその仲介業 その他


会社名 株式会社 三好不動産
所在地 福岡市中央区今川一丁目1番1号
事業内容 不動産賃貸・売買・管理・仲介
URL https://www.miyoshi.co.jp/



ブランドの統一はお客様が『三好さん』で覚えてくださるから


Q)代表取締役社長になられてから24年ですね。その間、会社の統合という大きな改革をされたと聞いております


1998年に私の周りの社長や役員が倒れたり、亡くなったため、急遽私が社長になりました。とても大変な毎日でした。というのも、当時当社は、同じ『三好不動産』という商号を持つ会社でありながら、まるで別会社のように3つのグループに分かれて営業していました。メインバンクも別で借入もバラバラ、システムも人事制度も異なりました。重複業務も多く、お互いに仲介するときは別会社と取引するのと変わりませんでした。


それから統合を視野に入れた改革を進めていきました。経理システムの統合をはじめ、物件管理の体制を整え、人事制度の統一を図りました。そして2007年、ようやく統合にこぎつけることができました。

 

株式会社三好不動産 代表取締役社長 三好 修氏

Q)そして今年は2つのブランドを1つに統一されると伺いました


2022年4月12日プレスリリースを出しましたが、2022年7月に賃貸店舗名の『スマイルプラザ』を『三好不動産』に戻します。昔の話ですが、私の父が全国賃貸管理ビジネス協会(全管協)の初代代表のときに「アパマンショップ」が立ち上がりました。その後に『エイブル』が誕生するなどカタカナで新鮮なイメージで賃貸ショップを多店舗展開する不動産会社が増えてきました。


当時、当社は墨文字で『三好不動産』と書かれたロゴを使っていました。他社にならえとばかりに、会社の統合と同時期にCI(コーポレートアイデンティティ)の一環として賃貸店舗を『スマイルプラザ』という屋号に正式決定して、20店舗近くのスマイルプラザが生まれていきました。しかし時代も変わり、お客様は結局『三好さん』として当社を覚えてくださっていることがわかり、2つのブランドを持つ役割は終わったということで、賃貸も売買も資産活用も『三好不動産』の一つの名前でこれからやっていきます。

 


相続の相談に乗ることが1番信頼関係を築けると思った


Q)御社は相続関連の事業にも力を入れておられます。御社グループの株式会社福岡相続サポートセンターの江頭様が相続に関する多くの講演を全国で実施されています。相続に着目したきっかけを教えてください


江頭は前職で保険のブローカーをやっていたのですが、三好不動産に物件を預けてくださるオーナー様向けに保険の販売ができるのではと思い、入社してもらいました。保険のご提案という観点で考えると、オーナーの皆様は見込み客と思っていました。ですが、いざ提案してみたところ、全然売れませんでした。「話と違うやん(笑)」と思いました。


江頭と話して気付いたことは、保険を売ろうとするから売れないのだ、オーナーの問題を解決しなければ売ることはできないとわかりました。そして、オーナーがかかえる1番の懸案は「相続」だという結論に達しました。遺言を準備するときは、人生も資産も丸裸にします。例えば離婚を経験した男性なら、先妻との子供にいくら残すのかなど、普段は目を向けたくないことも考えなければなりません。相続の相談に乗ることは、お客様との1番の信頼関係になるのだと気付きました。こうして相続の事業が立ち上がりました。そして相続対策の手段の1つとして、保険の販売を始めたのです。


今は平均寿命も伸びて、人生100年時代。当社は定年後の雇用も積極的に行っていますが、相続の知識を持っていれば、年を取って地元に帰っても仕事があると社員には話しをしています。この少子高齢化の時代に不動産と相続の知識と経験があれば、専門家としての需要があるはずです。そのとき、不動産の案件を三好不動産に紹介してくれたら紹介料払うよと伝えています(笑)。


これまで蓄積した相続のノウハウをFCという形で全国の不動産会社とネットワークを展開して、現在約70拠点で活動中です。そして、2022年4月にはようやく不動産信託の子会社(三好スマイル信託株式会社)を設立しました。金融関係の免許を取得しつつ、資本金を増やすなど、設立まで数年かかりました。
※ 三好スマイル信託株式会社は九州に本社所在地がある初の信託会社。

 


今後の成長はお客様の変化を見逃さず対応すること。リモート会議 & VRの物件案内での契約も増えている


Q)平均寿命が伸びて、少子高齢化。働き方の変化や社員の生産性向上において、不動産業界でもDXが注目されています。御社ではどのような取り組みをされていますか?


まず、社員がどこでも働けるように「パーチ」というフリーアドレスのオフィスを作りました。「パーチ」は英語で「止まり木」という意味ですが、例えば鳥が止まり木に降りるとき、席が決まってないですよね。あのイメージです。例えば、本社から少し離れた東区のオーナー様を訪問したあと、わざわざ本社に帰ってくるのではなく、近くの「パーチ」で仕事ができれば、時間が節約できて生産性も上がります。

 

株式会社三好不動産 代表取締役社長 三好 修氏

次に、オンラインでの物件案内や契約です。最近はリモート会議システムを活用してVRで物件を案内することが増えてきています。また、2022年5月18日の宅建業法の改正によってオンラインでの契約が解禁されました。今後は非対面による契約が増えてくるはずです。


以前から入居が決まったお客様へのアンケートで担当者や店舗の印象を訊いているのですが、「(店を)見ていない」と回答される方が増えています。以前であれば考えられませんが、実際に来店せずに部屋が決まっているのです。お客様の変化には早急に対応していかなければなりません。

 


地域密着を活かしてビジネスチャンスを作る


Q)今後はどのような新しい展開を考えていらっしゃいますか。三好不動産としては大手とどのように戦っていかれるのですか?


売り上げを倍増するために何をすべきか、何が必要かを現場と一緒に考えていきます。会社全体の年間売上は55億円(2021年9月期)。現在8-9億円の売買仲介を15億にして、法人向け賃貸を3億円から6億円にする目標を立てています。これから現場との情報交換を積極的に行っていこうと思います。


九州全域から多くの人が集まってくる福岡は競争が大変激しいエリアで、売買仲介大手6社全てが参入しています。また、マンションの建設数も年々増えています。福岡の人口の伸びと比較して、売上が伸びないのはシェアを落としていることに他なりません。


三好不動産は地域密着企業です。例えば、リフォーム工事を行う株式会社ビルドヒューマニーという子会社があります。社屋前の車3台分の駐車場でマルシェを定期的に開催しているのですが、地域のお年寄りが段々と集まってくるようになりました。そこで「土は売っていないか?」「花は売ってないか?」など聞かれることが多くなり、土や花も販売するようになりました。お年寄りにとって荷物は重いので家まで直接持っていくこともあります。そうすると家の場所や家の状態がわかり、商談につながることもあります。


また老人ホームを運営しているのですが、サービス付き高齢者住宅も作って欲しいなどの話が出てきたりして、行政との連携も生まれます。地域に密着することで不動産の相談だけでなく、相続の相談も含めた様々なビジネスチャンスが作れるのです。


Q)地域密着は、大手が一朝一夕には真似できないですね。最近の話題では、かぼちゃの馬車のシェアハウスを買い取ったファンド会社との業務提携が発表されました。どのような経緯ですか?


投資会社のハドソン・ジャパン株式会社様とは元々福岡の不動産案件で取引がありました。当社が以前から力を入れている居住支援という観点で運営パートナーをお引き受けすることにしました。シェアハウスでは、例えば外国人やDVの被害者、または通常の賃貸住宅を借りることが難しい方も含めて居住できるような場所を提供したいと考えています。
地域に貢献することが、三好不動産のあるべき姿だと考えます。


富裕層だけでなく、生活困窮者も含めて、地域にサービスを提供されているのですね。 本日は貴重なお時間をありがとうございました。

 

株式会社三好不動産 代表取締役社長 三好 修氏 インタビュアー:株式会社スペースリー COO 中嶋 雅宏 / 西日本営業統括 藤原 基己

 



最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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