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【VR不動産活用事例】反響率43.3%アップを実現した物件撮影DXとVR活用|株式会社日本エイジェント


株式会社日本エイジェントは、愛媛県で仲介管理戸数トップを誇る、総合不動産会社です。


「感動を生み 価値を生み 物語を生み出す。」という企業文化のもと、創業から40年間、お客様を第一にした営業を行っています。


今回は、株式会社日本エイジェントの経営企画推進室DX推進課の戸田様にお話を伺いました。
反響率43%アップや、業務時間を67時間短縮を実現させた、驚きのDX推進法についてお話しいただいています。


※この記事は2023年5月25日に開催されたセミナーの書き起こしとなります。


 
 

目的 業務効率アップ
用途 撮影管理アプリ、パノラマコンテンツ作成
業種 不動産業


会社名 株式会社日本エイジェント
所在地 愛媛県松山市湊町1丁目2(本社)
事業内容 賃貸不動産の総合管理業、不動産の賃貸・売買及びその仲介業、不動産に関する資産運用コンサルタント業、リフォーム事業、損害保険代理業、システム開発・販売事業、フランチャイズ事業、不動産プラットフォームの企画・開発・運営
URL https://nihon-agent.co.jp/



「WEB画像の充実」を目的に撮影専属チームを組織


スペースリー 中嶋:
今回は、日本エイジェントの戸田様をゲストにお招きし、物件撮影におけるスペースリー活用と業務効率化で反響を43%アップさせた活用事例についてお話いただきたいと思います。


日本エイジェント 戸田様:
株式会社日本エイジェントの戸田と申します。本日はよろしくお願いいたします。


スペースリー 中嶋:
現在の管理戸数は16,550戸であり、仲介件数も愛媛県内ではトップとのことですね。また、スタッフレスショップなどの取り組みも特徴的です。
戸田様は日本エイジェントの経営企画推進室DX推進課のチーフマネジャーでいらっしゃいますが、この部署はどのくらいの人数で運営されているのでしょうか?


日本エイジェント 戸田様:
DX推進課は基本的に2名で運営しています。
元々私はシステム管理課という社内のシステムを管理する部署に所属していましたが、その中から1人の女性スタッフと私の2名でDX推進課を運営しています。



日常的には、各部署の業務改善などを行っています。
具体的には残業削減などの取り組みを行ったり、プロジェクトチームを組織し問題点やその原因を調査し、ITを活用した対策を行っています。


スペースリー 中嶋:
プロジェクトを進める際には他の関連部署と連携し、チームを組んで進めるのですね。スペースリーの導入もその一環だったと。


日本エイジェント 戸田様:
その通りです。


スペースリー 中嶋:
仲介件数は愛媛県トップの年間おおよそ5632件で、オンラインやネット経由の反響が全体の70%を占め、飛び込みや紹介などのオフライン経路が30%程度という割合です。
そのうち約半数を新規に物件撮影されていますね。日本エイジェント様には撮影と画像加工を専門に行うチームがあるのが大きな特徴です。この体制はいつから導入されたのですか?


日本エイジェント 戸田様:
約2年前だと思います。


現在でも物件の約3割は店舗スタッフやリフォーム担当が撮影に行っていますが、業務の種類や量が多いため、写真撮影が後回しになってしまっていました。


また、ネット集客においては写真がきちんと掲載されていることが、反響を呼び来店につながる上で非常に重要になっています。
この点をおろそかにするわけにはいかないと考え、約3〜4年前にこのようなチームを立ち上げた経緯があります。


スペースリー 中嶋:
撮影専属チームを立ち上げたのは、画像の充実により反響に効果が出ていると感じたからですか?


日本エイジェント 戸田様:
はい。あまり自慢できることではありませんが、オーナー様からも「写真がちゃんと掲載されるようになったな」といった声もいただいています(笑)。 その後、ポータルサイトの反響も増えてきました。


画像充実によってポータルサイトでも上の方に上がってくることも増えましたし、少しずつですが反響率が改善されているのではないかと思っています。


キーワードは「画像管理効率化」と「残業削減」


スペースリー 中嶋:
今回、日本エイジェントさんがスペースリーを導入して撮影を行う背景には、ネット集客の基盤となる画像管理効率化と、集客の効率化という2つの要素があると伺っています。


日本エイジェント 戸田様:
当社では昨年、集客強化の取り組みの中でさまざまなキャンペーンや、リピーターへのアプローチなども行ってきました。反響の7割がウェブ経由となっているので、特にウェブの部分を強化する必要があると考えていました。


そのため、画像などを含む不動産情報のネットでの充実度を重視し、ここに力を入れて集客サポートを行っていこうと考えたわけです。


 日本エイジェント 戸田様

スペースリー 中嶋:
画像管理効率化に関しては、スペースリーはクラウドサービスですが、以前はオンプレミスの画像管理システムを使用していたということですか?


日本エイジェント 戸田様:
そうです。以前のオンプレシステムに関して言えば、導入されたのは約10年前で、その時点で約8万件の画像がありました。 しかし、スペースリーに移行する直前では画像の枚数は約80万枚に。写真ごとの容量も増えており、システムエラーで撮影した写真がウェブサイトに掲載されないなどの問題もしばしば起き、改善の必要性を感じていました。


また、残業削減や業務効率化も重要な課題でした。


以前は、物件資料を事前に印刷し、現地に行って写真を撮影し、パソコンに取り込んで歪み補正や色補正を行い、最後にインターネットにアップロードするという手順でした。 しかし、現代ではほとんどの人がスマートフォンで写真を撮り、その場で加工してインターネットにアップロードするでしょう。 なぜ不動産会社だけが古い方法を続けなければならないのか?


短期間でたくさん写真を撮影し、残業を減らすためにも、効率的な方法に変えていく必要があると感じました。そのためにスペースリーを導入したのです。


スペースリー 中嶋:
お部屋探しのデジタル化を進めるパートナー探しも兼ねておられたと。
スペースリーがパートナーとして認められたことを大変嬉しく思います。


日本エイジェント 戸田様:
将来的には全てのお部屋探しプロセスがウェブ上で完結できるようになると考えていますが、自社だけでは限界があると感じています。


異なる視点や技術を持ったパートナーと連携し、自社だけでは想像できない新しいアイデアや発想を取り入れる必要がある。
なので、写真やパノラマ写真管理などを得意とするパートナーと協力し、他社との差別化を図っていきたいと考えています。


反響率は43%アップ、撮影業務時間は1ヶ月で約67時間短縮


スペースリー 中嶋:
次に、日本エイジェントの実際の業務フローをご紹介します。
以前は
①事前準備のために会社に出社して撮影を行い
②物件の資料を印刷して現地に行き
③一眼レフカメラやRICOH THETAを使用して撮影し
④会社に戻ってパソコンの画像加工ソフトで編集を行い
⑤物件ごとに整理して画像管理システムに登録する
という手順でした。


しかし、スペースリーを導入した後は、スペースリーのクラウド上に物件情報が連携されていますので、スマートフォンで撮影する際にスマホ上で物件の情報を確認しながら撮影が行えます。


日本エイジェント 戸田様:
あくまで理想形ですがね。現実はまだ会社に戻って作業することもあります。


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スペースリー 中嶋:
また、スペースリーのアプリSpacely Photo Task(SPT)を使うことで、ぼかしや明るさなどもスマホで直接調整できます。さらに、アップロードボタンをタップするだけで物件ごとに整理・登録されるため、SNSのような感覚に近づいたと言えますね。


導入後の反響は43%増加したと報告されています。もちろん、これはスペースリーの効果だけではありませんが、反響アップを実現するための土台になることができたのではと考えております。


日本エイジェント 戸田様:
物件が自動的に整理され、簡単に取り出せるようになったことも大きなポイントですね。


以前の写真管理システムでは、一つ一つの写真を右クリックでダウンロードする必要がありましたが、スペースリーでは一括ダウンロードが可能になりました。


現場からも、「これは便利だ」という意見をもらいました。
具体的には、撮影から登録までの時間が50分から30分に短縮されました。1ヶ月あたり約67時間の撮影時間短縮が見込まれています。


スペースリー 中嶋:
ありがとうございます。


日本エイジェント 戸田様:
パノラマについては、以前はタブレットでパノラマ画像を撮影し保存するだけでしたが、スペースリーでは部屋の移動経路も追加しなければならないので、手間としては若干増えています。


しかし、この点に関しては誰も不満を言いませんでしたね。むしろ「この方が良い!」という意見もありました。


スペースリー 中嶋:
良い点ばかりをお聞きしてしまいましたが、スペースリーを導入する上で苦労した点についてもお伺いしたいです。


日本エイジェント 戸田様:
システム導入時によくある、現場からの反発は実際にありましたね。
なぜ勝手に決めるのかといったネガティブな反応も多く寄せられました。


ただ、最初に述べたように、画像容量が大きすぎてシステムに写真のアップロードができないといった不満も現実に起きていたことです。
なので、最初から全部の手順を変えるのではなく、まずはスペースリーの物件データ管理を新しい写真管理システムとして導入して、画像管理システムの改善という形で理解を得ていきました。
そしてその後に撮影アプリも使って撮影業務全体の効率化を図っていきました。


スペースリー 中嶋:
賃貸業務の特徴として、大量の画像データ取扱いと共に、他システムとの連携も必要となります。この点でも苦労されたのではないでしょうか?


日本エイジェント 戸田様:
その通りです。物件情報をポータルサイトと連動させる必要がありますし、自社のウェブサイトとも連携しなければなりません。また、スタッフレスといった要素もあります。


社内の物件資料や印刷資料との連携も必要で、APIの提供も行いましたが、実際には「APIを見たことがない」という開発スタッフもいたため、スペースリーとの連携はとても苦労しました。
しかし「新しい技術に触れて楽しかった」というスタッフもいました。


「現地で完結する作業は全て現地で完結させる」アプリを開発


スペースリー 中嶋:
次にスペースリー以外のDXの取り組みについてお伺いしたいのですが、Kintoneを活用し、さまざまなアプリを開発しているというお話もありましたね。


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日本エイジェント 戸田様:
そうなんです。
ここ1〜2年でKintoneというサービスを使用して、賃貸管理のDXを進めてきました。


例えば、管理物件に対して定期清掃を行っているのですが、以前は現地に行って清掃し、その内容を報告書に入力していました。しかし、Kintoneをベースに構築したアプリを使用して、清掃作業を行なったその場で報告書を作成するようにフローを変更しました。
また、自社でリフォーム工事を行っている場合もありますので、工事の報告書もアプリ導入で現地作成で完結するようになりました。


また、退去時にも傷がある箇所などを写真で記録し、エアコンの型番なども写真で残すようにしています。
「現地で完結することは全て完結させる」という考えで、資料を持ち歩かず、次の現場に移れる時間を増やしたいと思っています。効率化という観点から、残業問題などを解決できるように管理部門で積極的に取り組んでいます。


スペースリー 中嶋:
DXを進める中で自社の課題も浮かび上がってくるということですね。


日本エイジェント 戸田様:
DXを進める上で新たに出てきた課題としては「LINEを使用したコミュニケーションの効率性」があります。


賃貸管理において、お客さんとのやり取りをLINEを使用して行っています。
しかし、お客さんもお仕事で忙しい場合もあるので、18時以降など業務時間外にやり取りが増える傾向があります。簡単な質問に対してもラリーが続いてしまい、時間外対応が増えることも多い。結果、本来の業務が圧迫されることも出てきています。


スペースリー 中嶋:
便利であるがゆえに、適切な運用方法を考える必要がありますね。今後取り組んでいきたいDXとしてはどんなものがありますか?


日本エイジェント 戸田様:
これからの展望としては、電子契約によるペーパーレス化を進める予定です。これも残業の軽減を目的とした業務改善ですが、全てのオーナー様やお客様に導入することはできません。


例えば、当社の家賃保証で当社が代理契約ができる物件なら契約書がシンプルな内容で導入できるので、まずはそうした物件からペーパーレス化を始める予定です。


DXに対して100点を求められることが多いですが、すべてに取り組むことは難しい。できる範囲からスタートし、課題を抽出して次に繋げていくことが大切ですね。




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