東海住宅株式会社は、関東地方、東北地方を中心に営業する地域密着型の不動産事業社です。
1971年の創業から、売買仲介、建売販売やリフォームまで幅広く事業を手掛ける企業として地元に信頼され、地元だからわかる事や地元ネットワークを活かした営業で“地域の不動産屋“として信頼されています。
今回は、東海住宅鎌ヶ谷支店 支店長の佐々木雄也様にお話を伺いました。
VR上のCG家具消しによって、一括査定からの媒介獲得を増やした活用方法などについてお話いただいています。
目的 | 営業・成約率アップ |
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用途 | 家具消し |
業種 | 不動産売買仲介事業 |
会社名 | 東海住宅株式会社 |
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所在地 | 千葉県八千代市八千代台東1-2-11 |
事業内容 | 不動産売買・仲介・賃貸・管理・鑑定評価土地分譲建売住宅の販売 注文住宅建築の請負不動産の企画・設計・リフォーム 土木工事・宅地造成造園工事・外構工事の設計・施工 資産運用コンサルタント投資顧問業務損害保険代理店業務 |
URL | https://www.10kai.co.jp/ |
家具消しにバーチャルモデルハウスにスペースリーをフル活用
ー 御社がスペースリーを使い始めたきっかけを教えてください。
東海住宅 鎌ヶ谷支店長 佐々木様(以下、佐々木様):
元々は私の所属である鎌ヶ谷支店が使い始め、現在は千葉6店舗、栃木1店舗、福島2店舗、仙台で5店舗の計14店舗で利用しています。
東海住宅はここ最近売却の強化を図っており、ホームページをリニューアルしています。それでバーチャルホームステージングができることを当社の売却活動の強みとしてアピールするために全店舗で使うことになりました。
ー 鎌ヶ谷支店様からテストスタートのような形で始められたのですね。
佐々木様:
そうですね。
もともと本部の企画部にスペースリーからアプローチいただいてたそうなんですが、お断りしていた状態でした。
たまたまコロナ禍で私が自宅待機になった時に、集客に使えそうなシステムやツールを調べていたらスペースリーさんにたどり着いて、当時の支店長に「これ面白そうです」と話をしてセミナーで色々調べた結果使ってみようか、と。まずは鎌ヶ谷支店で使ってみたところ好評で、他の店舗にも展開されるようになりました。

ー 導入しようと思ったポイントはどんなところでしたか?
佐々木様:
パノラマVRコンテンツを簡単に作れる、というところですね。
ポータルのパノラマオプションは別途で料金が必要だったりするので、自身で作れるツールがあると知って、顧客の獲得に繋がるんじゃないかと思いました。
現在はCGでの家具消しと家具配置をメインに使っています。主にポータル掲載用に。
一般の方からの売却依頼では、生活感が出てしまいがちなキッチンやリビングの画像をポータルに掲載できず、その結果、売却スピードが遅くなってしまい困る方も多くいらっしゃいます。なので「弊社なら家具消しができます」とお見せして媒介を獲得しています。
また、先物や新築に関しては、家具配置した画像で他業者と違う見せ方をすることで、お問い合わせを取りやすくなっています。
ー 生活感の出る箇所は、写真を撮られたがらない方が多いですか?
佐々木様:
半々ですが、奥様方からは居住中のキッチンを見られたくないというお声は多いです。
生活しながらの売却活動なので、お子さんがいらっしゃったりすると片付けもできないものです。
ネット掲載には多くの枚数が必要で、不動産会社によっては少々強引に撮影したものも載せてしまうのですが、乱雑なリビングの画像が掲載されても購買する側からしたらイメージがつきにくいものです。それでもやはり写真で見てもらわないと問い合わせは来にくいので、家具消しを実施することによって媒介獲得を増やしています。
他にも、遠方から来る方にパノラマVRを先に送るなどでスペースリーを活用しています。
後は、当社で建築してるモデル棟をVR撮影しておいて、お問い合わせがきたお客様に「当社でこのような建物を建てられます」とお見せできるようにしています。展示場に見に行かなくてもオンラインで見られます、という形で展開しています。
ー 新築のオンライン展示場のように使っていただいているのですね。
佐々木様:
あとは、弊社のフリープランの中にブルックリンスタイル、アジアンテイストなど、イメージカタログが数種類あります。そうした外観テイストを4パターンほどVRで作成し、建築予定地に大きな看板を置いてQRコードを設置しておきます。
建築予定地でお客様がそれを読み込むと、スペースリーのセールスVRで当社のメールアドレス宛に通知が来るようにしてあります。
通知が来ると「誰か見てるぞ!」と社内がザワザワします(笑)。
近ければ「今、現地に誰かいるらしいぞ」と現地まで走って行って対応することも。
ー すごくリアルタイムな使い方ですね(笑)。
佐々木様:
セールスVRは先物に特に使っていると思います。一番多い使い方は請負、注文住宅の契約獲得のためと、建売のサンプル。
別棟のサンプルをVRで送ればイメージがつきやすく、それで成約になることもあります。
ー 実際に成約した事例もありますか?
佐々木様:
ありますね。すごくいい3区画地があって、そこに以前弊社で建てたモデルハウスのVRをQRコードにして掲示しておきました。
お問い合わせがあった方には「入居済みだから中まで見られませんが、こんなモデルハウスもあるんです」とお見せします。「このまま建てることもできますよ」のセールストークで、そのまま成約になったことがあります。私はスペースリー活用でご成約の決定打となった案件を、約2年間で少なくとも3件は記憶しています。
ー すごい! その経験もあり、スペースリーを使いやすいと思っていただいたわけですね。
佐々木様:
そうですね。バーチャルモデルハウス的に利用させていただいています。
ー セールスVRを使っていただいている中で、このお客様は成約しそうだな、という感覚はあるものですか?
佐々木様:
何回も見てる方は成約率が高いですね。通知が夜中まで鳴り止まないようなお客様は、やはり温度感が高い。
うちの物件で家の外に電線がある物件があって、懸念ポイントでした。お問い合わせがきたとき遅めの時間だったのでメールでセールスVRのURLを送りました。
そうしたら外の電柱の箇所を何度も見てる通知が来て「これはもうめちゃくちゃ電柱を気にしているな」と。
事前に気になる箇所を特定することができるので、事前ヒアリング的に活用できています。
アプローチブックと家具消しで一括査定を攻略
ー 一括査定からの媒介獲得にもスペースリーをご活用いただいているとのことですが。
佐々木様:
鎌ヶ谷支店では一括査定の際に、他社との差別化のために家具消しを使っています!
お客様の写真掲載への抵抗感に対して家具消しを提案するようにしています。
ー スペースリーの使用前と使用後で、一括査定での変化はありましたか?
佐々木様:
感覚的には、圧倒的に変わったと思いますね。
弊社では“アプローチブック”というものも作っているのですが、それも含めてお客様にとってフックになる施策をいくつもやっています。
ー アプローチブックは、どんなものを作っていらっしゃるのですか?
佐々木様:
物件をお預りする際には、宅建業法の義務として売主様に“媒介報告”が必要となります。
媒介報告は通常はA4のWordやExcelで作ったペラ1で、閲覧数や内件数がいくつで「今月は動きがありませんでした」という報告を送るだけですが、弊社の場合はポータルのデータを取ってグラフ化したものを掲載しています。
お気に入り登録数や詳細のビュー数など、どれぐらい市場に露出してるかをデータで見せられる形で媒介報告を用意しています。それがアプローチブックです。
そうすると、ビジネスマンのご夫婦などには「数字で見られるのが助かるね」と喜んでいただけます。
本当に自分の望んだ金額で売れそうか売れないかというのも数字でわかりやすいからと、弊社を選んでいただくこともあります。
ー 納得感が得られやすいということですね。
佐々木様:
弊社としても、値下げの説得などもしやすいですしね。
あとは現在、物件管理ツールとして利用しているプロポクラウドを使って、媒介報告も紙でなく売主マイページで確認いただくことができるようになりました。
弊社の営業と売主さんが共通で見られる管理ページを用意して「こういうライバル物件が市場に出てきました」などを可視化できるようにしています。
なので、営業が何をしてるのか売主様にも一目でわかっていただけるので「なんで売れないの!?」と不信感を感じられることも少なくなります。弊社の保険にもなっていますね。
ー アプローチブックに家具消しや物件管理ページなど、様々な施策を実施しておられますが、いつ頃からこのような施策をされるようになったのでしょうか?
佐々木様:
2024年度からDX推進の波がきました。
うちの鎌ヶ谷支店で始めた施策がある程度形になったので、本社の営業部から評価していただいて。スペースリーの家具消しの重要性も伝わったようで、社内セミナーでアプローチブックやスペースリーの話をしました。「ではスペースリーは全社的にHPにも載せて定着させていこう」となったのが、去年の話ですね。

ー 鎌ヶ谷支店の大きな営業成績の変化があったから、本部からも注目されたのですね。
佐々木様:
そうですね。
媒介で考えれば、2024年以前は月の保存管理物件数は20〜30件ほどでした。それが今は常時約50件に増えたので、約2倍になりました。
営業が5人いて、月に2〜3人が媒介を獲得できれば良い方でしたが、今は月8〜10件預かってくるので、前年度とは圧倒的に打率が違っています。
もちろん査定数や受付数などのお客様にお会いするきっかけを増やしたという要因もありますが、実際に訪問した際に媒介を獲得できる確率はかなり高くなったと思います。
ー 家具配置による他社との差別化も鎌ヶ谷市店様では実感されているとか。
佐々木様:
最近は新築物件の問い合わせがなかなか鳴らないので、同じ物件を掲載している他社よりも弊社の投稿が露出しやすいように、家具配置がマストになってきています。体感では、全体の約2割の会社が何かしらで家具配置を実施しています。
家具配置が当たり前になってる都内では差別化も難しいかもしれませんが、こっち(千葉)は家具配置での差別化でまだまだ戦えますね。
問い合わせの際にも「家具が置いてあったので」と問い合わせていただくことがあり、それがきっかけで反響獲得になります。
3ヶ月動きがない物件の反響を増加させる「家具消し」
ー 家具消しが影響して成約になった物件もあるとお伺いしましたが、どんな物件でしたか?
佐々木様:
昨年、半年売れないマンション物件を弊社で扱う流れになって。リビングがあまり広くなく、ワンちゃんのケージやお子様の遊び場がリビングに侵入している状態だったので、そこを家具消しでキレイにしてリビングを広く見せました。
「これで他社さんが載せていたイメージとは変わってくると思います」とお話をしてから2週間で2件も申し込みが入って「半年売れなかったのになぜ?」というほどの反響率に変化したのです。立地的にも駅前でとても良いお部屋だったので。
ー 掲載画像がどれだけ大切かわかりますね。家具消しを見たお客様からのリアクションはどうですか?
佐々木様:
大体のお客様は驚かれます。ほとんどは入居時以来、自宅の空室を見たことがありませんから(笑)。
あとは家具消し画像を後から掲載し直したら、そのタイミングでお問い合わせが伸びることも多いです。
ー どのぐらい伸びるものですか?
佐々木様:
お問い合わせが月に約2〜3件しかなく3ヶ月間動かなかった物件を、家具消しで掲載し直すと2週間で2〜3件のお問い合わせがくるようになりましたね。それで成約するかどうかは物件によって変わりますが。
家具消しも無料ではないので、物件を見て優先度を決めますが、2〜3ヶ月売れない物件は売主さんのためにもやはり変化が必要なので、家具消しをすることが多いです。
ー スペースリーを導入して良かったポイントを教えてください。
佐々木様:
私としては家具消しと家具配置ができるところが一番気に入っていますね。
他社の家具消しや家具置きと比較しても、CG家具の馴染み方はスペースリーさんのレベルが高いなと思っています。
他社やポータルでも家具置きサービスは出し始めていますが、個人的にはCG感のある家具配置に見えてしまう。なので、スペースリーの自然な家具置きはお気に入りです。
自然すぎて逆にコメント文に「CGです」という注意書きを絶対に入れておかないといけないですけどね。
ー 今後スペースリーに期待すること、こんな機能があったらというリクエストを聞かせてください。
佐々木様:
3DCADの機能は今後活用したいと考えています。
弊社にリフォーム事業部があるのですが、細かいイメージパースを作ることがないのです。現地でのヒアリングを図面で確認するような、昔ながらの提案で。
僕としては、ヒアリングした内容をスペースリーの機能を使ってパースに作り込めれば、と考えています。
そうすればリフォーム案件も取りやすいし、リフォーム必須の物件を預かる際にお客様にイメージパースを提示して購入の獲得までできるかもしれない。
ー 佐々木様としては、いずれバーチャルリノベーションもスペースリーでやっていきたいということですね。
佐々木様:
そうですね。新築が売れなくなっている反面、中古戸建てやマンションは売れ続けています。それをただ預かり続けるのではなく回転率を高めたいし、リフォーム案件も取って別の売り上げを立てたいと思っています。
ー リフォームの打ち合わせの短縮で回転率を上げていきたい、と。
佐々木様:
そういうことです。
お客様が見に来て、気になるからリフォームの見積もりをリクエストされた時に「来週もう一度見積もり取りに来てください」「見積もり出たので再度来店してください」「1週間後に契約しましょう」じゃ、時間がかかりすぎるんです。
物件をお預かりした時に、リフォーム指示を出したりCG加工をするところまで一つのルーティーンで固めておけば、予算感などをある程度事前準備しておけるのではないかと思っています。
ー 新しいDX施策を検討いただいてありがとうございます。今後もサポートさせていただければ幸いです!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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