Spacely

2023年3月の気になるVR・テックニュース

月に1度、スペースリーからお届けする「気になるVR・テックニュース」コーナー。
VR・テック分野に関連するニュースを取り上げています。
今月は、ロスジェネ世代の退職を目前に顕在化した課題・技能伝承や人材育成などの課題についてのニュースに注目してみました。

1つ目のニュースは、JR東日本の関連会社である「JR東日本スタートアップ」が開発した、メタバース人材育成とも言える実験についてです。

自身の全身像をそのままCGにしたようなアバター(分身)を通じて、仮想空間で電車や線路の維持管理を研修できるそうです。
これにより「どう架線に触れずメンテナンス作業をするか?」などの技術継承に役立てていく予定とのこと。

VRや仮想空間の良いところは、実際に体験することのないシーンでも再現できるところ。
首都圏ではなかなか体験できない雪の日の対応なども、アバターを使って体験していくことができるというわけですね。

こうしたアバターを使った体験研修は、近年さまざまな業種に広まっています。
今後も効率的な技術継承・人材育成・業務効率化のソリューションとして注目されていくでしょう。

自社のニュースで手前味噌ですが、次は東邦ガスネットワークがスペースリーのVRを使って保安研修の負担減を実現したというニュースです。

ガスの圧力調整およびガス供給設備の維持管理を担う部署でのVR導入により、研修コストの削減などの効果が出ています。
また、特殊な設備を使った研修でもVRで何度も確認することができるので、いざ本番になった時にも安心して望めるような「保安の確保」という効果もあるということです。

紙や動画、写真のマニュアルよりも情報量が多く、没入感が高くゲーム性の高いVRマニュアルは「本人視点」での撮影が特に技術伝承の効果を発揮します。
東邦ガスネットワーク様のインタビュー記事でもそのあたりに触れられているので、ぜひご一読ください。

フルスクラッチでメタバースやVRコンテンツを作り上げるのは、とてもコストがかかる方法です。
しかし、スペースリーは自社内で制作が完結するサービスとなっているため、コスト面も含めてスペースリーを選んでいただく企業様も多くいらっしゃいます。

ある意味フルCGやメタバースよりも気軽に手を出せる実写VRコンテンツは、これからのメタバース研修の発達と伴走しつつ発達していく分野かもしれません。

最後に、新しい形のVR活用法を実現している例を見てみましょう。
イマクリエイト株式会社が開発したプラットフォーム「ナップ」では、仮想空間上で動きをシェアできると言います。

ナップのプラットフォーム上では、熟練者の手の動きや技術を仮想的に表示し、それをなぞるように受講者が動くことにより、技術習得を促すというもの。
溶接や医療などの分野で特に導入が進んでいるとのことで、下記の動画は溶接のコンテンツを体験しているシーンだそうです。

ヘッドセットやコントローラーを使って実際の動きをトレースすることによって、実技研修を受けた群よりもVR研修の群の方が、より効果的に技術を習熟できるという結果も出ているそうです。

感触や距離感、手技がより重要視される職域には、こうしたVR研修がとても効果を発揮しやすいでしょう。
「動きをシェア」するには、「人体の動きの3Dデータ化」が必要です。
3Dデータにもさまざまな種類がありますが、こうした熟練の手技を必要とする分野においては、こうしたコンテンツの作成はアーカイブの意味もあるかもしれません。
今後の技術発展にも引き続き注目が必要ですね!

以上、スペースリーがピックアップした「2023年3月の気になるVR・テックニュース」でした。
気になる内容や質問などがあった方は、公式HPよりぜひお問い合わせくださいね!

お問い合わせはこちら

スペースリー公式note


スペースリーの公式noteでは主に3つの記事をご紹介しています。
・メンバー紹介
・Spacely Days
・最新の気になるVR・テックニュース
バックナンバーもチェックしてみください!