熊本賃貸ネット株式会社は、熊本県をメインに「ヘヤミセ」のFC店とて不動産賃貸仲介・賃貸管理を行う地元密着型の不動産会社です。
2014年に株式売買により現経営陣による経営体制に変更となっておりますが、2009年の創業以来少数精鋭ながら様々な新しい取組や、積極的なDXツールの活用などにより、業績を伸ばしていらっしゃいます。
今回は、同社取締役でありヘヤミセ熊本株式会社の代表取締役を務める吉田様にお話を伺いました。
VR上へのCG家具置き(VRステージング)によって、ポータルサイトでの閲覧数や反響を伸ばした活用方法などについてお話いただいています。
※この記事は2024年6月27日に開催されたセミナーの内容を書き起こしたものです。
目的 | 営業・反響率アップ |
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用途 | バーチャルホームステージング・ホームページ掲載 |
業種 | 不動産賃貸仲介・賃貸管理 |
会社名 | 熊本賃貸ネット株式会社 |
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所在地 | 熊本県熊本市北区武蔵ヶ丘4丁目20番20号 |
事業内容 | 不動産賃貸仲介・賃貸管理 |
URL | https://www.heyamise-kumamoto.com/ |
● インタビュアー:スペースリー 有賀、藤田
● 回答者:熊本賃貸ネット株式会社 吉田様
スペースリー 有賀(以下 有賀):
今回は、熊本賃貸ネット株式会社 取締役の吉田様をゲストにお招きし、ポータル閲覧数5倍、反響2倍を実現されたVRステージングの取り組みについてお話しを伺っていきたいと思います。
熊本賃貸ネット 吉田様(以下 吉田様):
熊本賃貸ネット株式会社の吉田と申します。
私自身は不動産業界に入る前は、実家の工務店で大工の修行をしておりました。その後エイブルや複数の不動産会社で主に不動産仲介事業に従事した後に熊本賃貸ネットに入社いたしました。
今回スペースリーのセミナーで登壇させていただく機会をいただきありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。
スペースリー 藤田(以下 藤田):
2024年6月に、弊社の「AI空間設計」というCGの家具置きのサービスが大幅にリニューアルしたのですが、まさにそのサービスをフル活用していただいて、「住まう方のイメージ」を膨らませるようなお部屋の魅力を最大限に訴求するコーディネートをされていらっしゃいます。
撮影される物件は吟味しつつ、新築やリフォーム物件といったVRと相性が良い物件を積極的にVR化・発信し、集客・反響につなげていらっしゃいます。
今回はそのあたりを深堀して伺えればと思います。
スペースリー導入の経緯について
藤田:
まず始めに、スペースリーを導入いただいた経緯から伺ってもよろしいでしょうか?
吉田様:
弊社も色々なサービスを導入しているのですが、7~8年ぐらい前からVRのステージングという分野に注目しておりました。
実際にスペースリーを導入する前に他社サービスを利用していたのですが、コスト的に高くて1件あたり10,000円前後で安くても8,000円かかるということでした。
スペースリーのVRステージング(AI空間設計)なら、自分でCG家具を配置する機能がサービスオプションとして無料で付いているということで、導入することとなりました。
藤田:
ありがとうございます。
普段はスペースリーのVRをどのようにご活用いただいていらっしゃるのでしょうか。
吉田様:
弊社の空いている管理物件に積極的に活用させていただいております。中でもリフォームした物件や新築物件など、基本的に「決めたい物件」を中心に利用していますね。
藤田:
リフォーム物件で弊社のVRをご活用いただいて、ご成約につながっているというお話も、以前お伺いしたことがあります。
吉田様:
色々な管理物件にリフォームを入れているのですが、決まりにくかったり、リフォームしたけど殺風景だったり、そういう物件にステージングをするとより一層リフォームした物件が映えます。
実際VRステージングをすることで、閲覧数が非常に増えます。
有賀:
閲覧数というのは、ポータルサイトに掲載した時の物件がクリックされる数という認識でしょうか。
吉田様:
そうですね。
これは不動産会社にお勤めの方はご存じだと思いますが、閲覧数が一覧で出て来るのですが、その中で気になるボタンの詳細を押した数が飛躍的に上がりました。
藤田:
まさに、今回のタイトルにもさせていただいた「閲覧数5倍、反響数2倍」という非常にインパクトのある数字なんですが、これは実際に数字だけでなく体感としても実感があるのでしょうか?
吉田様:
はい。かなりありますね。
長期空室だった物件の閲覧数が増えただけでもびっくりなのに、反響にもつながって、最終的には成約につながってますので。
ツールとして導入して成功だったと感じています。
AI空間設計(CG家具配置機能)のご活用と効果について
藤田:
どういったものを作成されて閲覧数を大きく伸ばされていらっしゃるのかを、実際に作成・掲載していらっしゃるVRステージングを踏まえて、お話を伺っていければと思います。
有賀:
事前に私も制作されたものを拝見しましたが、「おお~!」という驚きやワクワク感のあるものになっていらっしゃいますね。まず最初のお部屋です。
吉田様:
上の画像は新築物件に導入した時のものですね。小さな女の子やワンちゃんを配置していますが、一目でファミリー物件だったり、小型犬の飼育可だったりがわかるようにしています。
こう見ると、作成してくれたスタッフの好みも反映されている気がします(笑)。
有賀:
実はこの画像、後ろ振り向くとお父さんと別の娘さんも配置されていたりとか、さりげなくいらっしゃる感じがとてもリアル感でいいなと思います(笑)。
これはスタッフご自身がイチから全て「ファミリー物件だからお父さんとお子様を入れよう」「ペットの飼育可だからワンちゃんを配置しよう」など、考えて作成されていらっしゃるのでしょうか。
吉田様:
はい。そうですね。
有賀:
ちなみに壁にある時計や、シーリングライトもAI空間設計を使って配置してくださっていますね。貴社スタッフの佐藤様にお話しを伺った際、以前はこういった時計やシーリングライトといった壁や天井への配置は少しやりにくいというお声もいただいておりました。
今回のプロダクトアップデートによってこのあたりが改善されまして、佐藤様からも「時計やシーリングライトが付けやすくなった」と、とても嬉しいご感想をいただきました。
ちなみに、こういったVRステージングの作成は、どれくらいの時間でできるものなのでしょうか?
吉田様:
今回は随分速かったと思います。
導入当初は今よりも操作が難しく、1部屋あたりだいたい30分はかかっていましが、このお部屋でいうとだいたい15分で作成完了しています。
藤田:
すごく速いですね!
この物件、カメラを置いている足元までしっかりとラグを敷いたり、テーブル配置していただくなどしていて、とても細かく作っていただいていますね。
個人的に一番びっくりしたのが、キッチンカウンターの上に書類等の残置物が写り込んでいるのですが、近くに本を配置していただくことで、その残置物が生活空間に自然に溶け込むようにしていただいている点です。このあたりの工夫も含め非常に丁寧にお部屋のイメージを作っていらっしゃるなと感じます。
吉田様:
スタッフ個人の嗜好もあると思いますが、こうした作業はとても楽しいと聞いています。
有賀:
ありがとうございます!
他社様からは「家具を置ける機能は良いけど、いかんせんセンスがないのでどうやって配置していいのか悩む」というお声をいただくことも多いです。
今回佐藤様にどうやって15分で作成されていらっしゃるのか伺ったのですが、「お部屋の間取り(例えば1LDK) おしゃれ インテリア」などでWEBで検索していただいて、それで出てくる画像を参考にされていらっしゃると。
そういったWEB上のものを参考に、とてもセンス良く仕上げてくださっていますね。
吉田様:
私も実際にVRステージングが完成した画像を見て、いつも「上手に作っているな」と感心しています(笑)。
有賀:
この物件、ファミリー物件の戸建てで2階もあるのですが、実は2階のお部屋も上手にステージングしていらっしゃるので、そちらもご紹介したいと思います。
2階は5~6畳のお部屋が3つある間取りだと思いますが、その中の一つのお部屋が上の画像になります。
この画像を初めて見た時びっくりしたんですが、(通常のお部屋の画像と、VRステージングした画像を切り替えてみて)「床の色が変わっている!」と。
リノベーションをしたわけではなく、AI空間設計の機能で絨毯を何枚も重ねて配置することで、床の色が変わったと思うぐらい自然な仕上がりにしてくださっています。
吉田様:
以前はこういった絨毯を何枚もコピー&ペーストして配置するというのが大変だったんですが、スタッフからも今回のアップデートを経て非常にやりやすくなったと聞いています。「簡単に絨毯敷けるようになりました!」と。
藤田:
実はこの画像、床全体にラグを敷き詰めるために4枚コピーして貼り付けいただいたと伺いました。
私たちも「こんなに綺麗に敷けるものなのか!」とびっくりしたのですが、このラグを敷いた理由も、椅子を配置するにあたり椅子のキャスターで床を傷つけないためにラグを敷いたと伺いました。
ステージングのためというよりも、実際に生活される方をちゃんとイメージされていらっしゃるのが本当にすごいと感じました。
吉田様:
ありがとうございます。
ステージングを通じて、それぞれの部屋からお客様に適切なメッセージをお伝えできればいいなと思っています。
有賀:
続いてのお部屋のご紹介です。
事前に「決まりにくかったお部屋がCG家具を置いたことで決まった事例はありますか?」というお話を伺った際に出してくださったのが、以下の画像です。
非常に特徴的な物件で、壁全体に世界地図が貼ってあり、画像だけ見るとなかなか個性が強いな…と。
しかし、実際に家具を配置いただいた写真を拝見すると、茶色のインテリアが全体の雰囲気と馴染んでいて、このインテリアに合わせてこの壁にしたのか?と思わせるぐらいの雰囲気になっています。
この物件、実際にVRステージングしていただいてから反響はいかがでしたか?
吉田様:
2日ぐらいで決まったので、スタッフも「一生懸命VRステージングしたのに、あっという間に決まった」といい意味で拍子抜けしていました(笑)。
有賀:
決まる前は、ステージングしていない物件のお写真をポータルサイトに掲載されていらっしゃったのですか?
吉田様:
VRステージングしてみると、閲覧数がやっぱり全然違います。
掲載すると、とにかく見てみようという形で皆さまから見ていただく機会が増えます。
仲介のスタッフからは「あまり加工し過ぎると、実際のお部屋を見た時に決まりにくくなりますよ」という声もあったのですが、私自身は見ていただく分母を上げることが重要だと考えています。
何より「たくさん見ていただく」ということが大事なので、今はスタッフともどんどんVRステージングしていこうということになっています。
有賀:
ポータルサイトで検索される場合、「〇〇市●●区」「家賃8万円以下」といった条件で調べると一覧がズラッと出てくるので、どの物件をクリックしようかと悩んでしまいます。
そんな中で「おっ!」と目を惹くという点で有効なのでしょうか。
吉田様:
そうですね。やはりVRステージングをした画像はそのきっかけになると思います。
ポータルサイトへの掲載
有賀:
今回タイトルにさせていただいてる「閲覧数5倍、反響数2倍」のために、実際にこういったVRステージングしたものをどのようにご活用していただいているのかについて伺います。
以下実際にポータルサイトに掲載されている画像のキャプチャーなんですが、VR単体で使うというよりも、静止画で抽出していただいたものをトップページに貼っていただく形でのご利用が多いですか?
吉田様:
そうですね。ポータルサイトへの掲載は、不動産会社にとって一番重要な集客活動なんですが、加工した写真をトップ(詳細画面のトップ)にした方が良いと思います。
同物件は築47年で、外観を見るとやはりそれなりの年季を感じますが、こういう風に見せるとそれを感じさせませんね。
有賀:
最初にこの写真があると、「自分で工夫すると、これくらいオシャレな部屋になるんだ!」と画像から伝わってきますね。
吉田様:
私も同感です。
作業時間は15分程度なので、ネット掲載を含めても20分もあればできますしね。それで2~3ヵ月空いている物件が決まるなら、コスパは非常にいいと思います。
実際、この画像一つで反響の数字がえげつないぐらい変わります(笑)。
できれば全物件に入れていきたいですが、リソースの問題もありますので、優先順位付けて今後も効果がある物件中心に活用していきたいと思います。
藤田:
本日は我々のサービス中心にいろいろなお話しをしていただきましたが、最後に今後貴社として取り組んでいきたい中長期的な事業展望等について伺いたいです。
吉田様:
当社は中小企業ではありますが、私がいつもスタッフに「他社に負けない強みを出す」と伝えています。
大手企業様がやっていないことをやって、オーナー様やお客様にアピールできればと思っています。
VRは熊本エリアでも同様にサービスを導入する企業も増えてきていますが、まだ他社がやり切れていないレベルで活用することで、そういった価値を提供していくということが、引き続きの課題であり、今後の目標でもあります。
藤田・有賀:
本日は貴重なお話しをいただき、誠にありがとうございました。
我々も今後さらにユーザーの皆さまに使っていただきやすい、価値あるサービスを提供し続けていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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