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住宅/リフォーム

【住宅VR事例】MAツールとVRを組み合わせた“最強”の営業法!|山根木材ホーム


山根木材ホーム株式会社は、創業100年を超えるヤマネホールディングス系列の住宅販売・設計事業社です。


広島、福岡を中心に系列会社を多数もち、地域に住まう人々に長く愛されています! 「50年・100年と永く快適がつづき、やがて地域の財産となる家づくり」を目指しています。


今回は、山根木材ホーム株式会社福岡支社の支社長である金谷さんにお話を伺いました!



目的 追客・歩留まり改善
用途 3D CADからVR生成 ・QRやURLでの共有・オンライン営業・接客
業種 住宅販売・設計事業


会社名 山根木材ホーム株式会社 福岡支社
所在地 福岡県福岡市南区長住1丁目1番48号
事業内容 【住宅事業】   木造住宅の設計・施工
【住宅販売事業】 分譲住宅販売、不動産の販売及び仲介
【設計事業】   木造住宅の意匠設計・構造設計・構造計算・確認申請
規模感 【住宅事業】   木造住宅の設計・施工
【住宅販売事業】 分譲住宅販売、不動産の販売及び仲介
【設計事業】   木造住宅の意匠設計・構造設計・構造計算・確認申請
URL https://www.home-fukuoka.jp/



資料請求からの来場率を2倍に押し上げた「MA×VR」


– まず、御社の会社情報を教えてください。


今年度で創業が110年になります、山根木材ホーム株式会社と申します。


ホールディングス化していて、ヤマネホールディングスの下に、山根木材ホーム(住宅事業)、それから山根木材リモデリング(リフォーム)、山根木材メンテナンスサービス(メンテナンスの会社)、きたえるーむ(ライフケア、介護)、DEJIMASTOCK(家具の販売ショールーム)、広島ランバーテック(木材の材料を自社や他社に卸している会社)の5つの会社がぶら下がっている形ですね。


私が所属しているのは山根木材ホームの福岡支社で、私は支社長の金谷と申します。福岡支社は今年で41年目に突入しました。


現在25人が働いています。


福岡県にある山根木材ホーム社屋

– スペースリーのVRを導入しようと思ったきっかけは何だったんでしょうか?


きっかけとしては、資料請求の増加ですね。


弊社は分譲地住宅を販売しているので、いろんなポータルやホームページ、様々な媒体から資料請求が多く来るんですけど、住宅展示場の来場率が何をやっても変わらなかったんですよ。去年時点で当時25%ぐらい。これをなんとか引き上げれば、成果につながるのかなと漠然と思っていたんです。


そういう中にちょうどスペースリーさんの営業を受けて、こういうの(VR)があるという話をいただいた。それが最初のきっかけですね。


その時点でネットのポータル、HPに情報はもりもり出していたわけです。それでも資料請求が来るってことは「更なる情報を求めているのではないか?」というのは、自分の中で仮説としてありました。なので、紙ベースの資料を送るのと同時に追客活動としてVRを導入すれば来店率が上がるのではないか、と思い始めた。


それが今のところ結果につながっている、ということだと思いますね。


– それまで紙での資料請求対応をしていた中で、足りない部分があるという問題意識は持っていた、と。


情報収集が紙からネットに移行して、情報が簡単に手に入るが故になかなか接触まで至れないっていう状態になってきていたのもあって…情報を提供しているだけではなかなか売れていかないんです。


やっぱり大きな買い物なので、最終的には対面で結論を導いていく作業が不可欠になるじゃないですか?


いかにしてお客さんと接点を持っていくか、そのツールとしてVRを採用して追客活動に取り入れたんですよね。


もう一つは、マーケティングオートメーション(MA)を社内的に導入しているんです。なので、そういった配信コンテンツでの訴求というのも視野に入れていて。MAでの営業かけるにあたって、静止画や動かないものばかりだとつまらない。VRで物件の中が見られると雰囲気は分かるじゃないですか? それを狙っていっているのもあって、その双方で来場率が上がっているんです。


MAの導入とVRの導入で、来場率は2倍になりましたよ。収益もおかげさまで今期では予算はクリアしていて、なんとか貯金もあるというところまで見えてきました。


※マーケティングオートメーションとは……顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化できるツールのこと。


支社長の金谷さん

元々使っていたツールをさらに活用するためにVR導入を考えた


– スペースリーを導入する際に、社内で使っていくために工夫した部分はありますか?


工夫は特にしなかったですよ!


元々、弊社は3DプレゼンCADソフトとして、10年以上前に安心計画さんの「ウォークインホーム・プラス」というソフトを導入していたんです。なので、営業は全員できるように訓練はしていた。


だから、スペースリーのVR生成も、特に違和感なく使用することができましたね。


今は分譲住宅が多いけど、当時は売り建てと言って注文住宅を主体でやっていたんです。
一件一件プランを起こしていかないといけないので、その叩き台の図面を営業が作って、間髪入れずにお客様に提案するという手法を取っていた。そのため、間取りを起こすことに対して比較的抵抗がなかったんです。それが簡単に導入できた理由なのかも…。


今まで紙ベースで出していた物がVRで見られるようになったという状況なので、平面と外観は営業が作って、それをコーディネーターに渡す。コーディネーターもCADの操作ができるので、そこで照明器具やインテリア、実際に使うフロアなどをさらに盛りこんで、VR化していくという手順をとっています。


全くと言っていいほどストレスはなかったと思いますね。なので、導入に際して決断は早かったですよ。


– 他社さんのVRもある中でスペースリーに決めていただいた決め手は?


最初はCADで作ったものをどうやったらVRにできるのか全くわかっていなくて。いろいろソフト会社に相談したりしていたら、元々面識のあった藤原さん(スペースリー営業)から「こんなのあるよ」ってスペースリーのプロダクトを紹介していただいて、後日安心計画さんも同席でのプレゼンをいただいて導入に至りました。これだ!って感じでしたね。


一番の決め手はやっぱり追客のネタになるから、ですね。追客にはすごく時間を要していたのと、パワーが必要だったんですよね。


VRは追客しやすいんです。


資料請求きて→カタログや紙の資料送って→電話して→電話つながりません→メール送って→返信ありません→じゃあVR送ろう みたいな流れで送ると、結構な割合「実際に見たい」とか質問などのリアクションがあるんですよねぇ。


金谷さん自身が社命を受けて、VRとMAの導入を推進した

– VRがあるとそんなに変わりますか?


多分、分譲地販売の中でも弊社が先駆けだったからというのもあったんでしょうね。


VRをMA配信したりメール配信したりっていうのは、キチッとシステムを作ってやらないと継続できないので。


弊社では2年間継続して、MAは毎月何日に配信して何を送るか計画立てて…という風に計画を立ててやれているし、MAツールをしっかり使えている環境下ではVRの効果は高いんですよ。


また、いち早く情報を提供して興味を持ってもらうために、VRも二通りで使っています。
①建築中、建築前の計画段階のVR。それと、②完成してからのVR。


これを、進捗を追って配信していくことによって「この前のあの家、もうできてる!」って興味喚起になるんですよね。


興味のある人は「いち早く見にいきたい」という衝動に駆られるし、過去に資料請求した人たちも「できているなら見せてください」という風に掘り起こしができる。そういう効果で今50%まで(来場率が)上がってきたのかなと思いますね。


– 他社さんからVRについて質問をもらうことも多いとか。


そうですね、そういう質問をもらった時には包み隠さずお話ししています。


MAツールは導入した会社も多いけど、意外に手間がかかるんです。専属担当をつけとかないとやれない。で、専属をつけてもそこの業務にある程度精通している人じゃないとキャッチとかも考えられないし。


– 山根木材ホームさんではMA専属担当を置いているんですか?


営業のノルマ数字を半分にして、営業にやらせているんです。そこがある意味いいと思うんですよね。


営業と他の職種の人って見ているポイントが違うんですよ。web関係の担当者は意外とポイントが違って、ピントがずれていたりするんですよね。


例えば、ここの場所でこの物件だったら「ここが最大のポイント!」っていうのが営業的には絶対にあるんですけど、そこをキチッとつけるかつけないかは大きいです。


暖かくオシャレな雰囲気の社内

– MAツールを運用するには現場営業目線も大切ということでしょうか?


そうです。そういうところがダイレクトに響くんですよ。


MAでコンタクトが出ているのが、毎月大体5件。いったん来店した方もいれば、資料請求だけして全く接触を行ってない方も中にはいる。毎月1件はそこから成約が上がってきているんです。


2020年の目標は12件という目標をつけているが、今のところそこはクリアしている状況。ちなみに去年は成約が年間で5件、今はもう8件あるので、成約も倍近くに増えましたね。


– MAツールとVRを組み合わせて、営業を強化しているということですね。


VRを導入したから物が売れるっていうことではなく、接触の機会を増やすことができるツールとして最大限使っていくということですね。


ポータル最大手のSUUMOとか、その辺の資料請求からの来場率を聞いても、ほぼほぼ20%から多くて25%だと聞いています。


弊社の資料請求からの来場率が50%あるんですけど、それは間違いなくMAとVRをうまく組み合わせている成果かなと思いますよ。


さらに最近、VRのリアル化を目指してまた新しいソフトを導入しました。「色彩計画 by LUMION」。


今は一棟一棟のVRだけど、今度は分譲地全体のVRが作れるようになるんですよ。全体が10区画あったら10区画が、上からでも道路からでも側面からでも全部見られるようになる。
「それ入れたらお客さんが展示場に来なくなるんじゃないの?」って同業者はみんな言いますけど、僕は、それは逆だと思っていて。


リアルなVR物件を見て来場する人は「もう決める人」だから、逆にHOTな顧客だということですよね。なので、効率がいいと思うんですよね。逆に来なくても、VRだけで決めてくれればそれでいいし。


ひとりでも来てひとりでも決めてくれれば効率がいい。そうすると「人は増やさずに売り上げは伸ばせる」っていう構図が考えられるから。


– だからツールへの投資は積極的に行う、と。


僕自身はソフト使えないけど(笑)、ツール導入に対する投資は惜しまないですよ!


VR確認→物件申し込みから、契約もリモートで!


–VRを使った営業で、特に印象的な事例はありましたか?


面白い例で言うと、最近リモートでVRを使って県外の人が物件を見せて欲しいということがありましたね。


「現場からリモートで中継しましょうか」と聞いたけど、もう旦那さんがすでに見ているし、奥さんがたまたま来店してなかっただけだから、それならVRでいいって言ってて。


何をどう聞きたいかというと「玄関の扉ってこれどう開きますか?」とか。それ別に現地行ったほうが早いんじゃない?って思ったけど、どちらかというと確認をしたかっただけなんですね。


–VRで一緒の画面を見ながら案内したんですか?


そう。で、そのまま予約申し込みまでいただいたんです。


オンライン商談だけでなく、まだまだ社内の応接スペースも稼働中

お客さんは東京の方なので、リモートで最終的な打ち合わせをして、購入する段になって実は契約もリモートでしたんですよね!


リモート契約、というかオンラインでの重要事項説明って、現時点では業界的にはまだ違法なんです。ただ、今は国交省のリモート契約の実証実験があって、今年度いっぱいまではリモートの登録をしている業者のみリモートで契約していいとなっているんです。それに登録しているので、前例として先月一件リモートで契約しています。


(編集部注※10月12日に国土交通省より、不動産売買の重要事項説明をテレビ電話などの非対面でも認める方針が示されました)


お客さんにも僕らにも、いろんな提出義務とかは出てきますけど、日本は電子契約的に遅れているから、これからどんどん推進されていくといいですよね。


–今後の御社のVR活用に対して、展望はありますか?


今後はもっともっと使い方はありそうな気がします。


完成した物件のVRもそうだけど、建築している過程のVRっていうのは、意外に撮っといた方がいいのかなって思っています。


例えば基礎段階、骨組段階、外壁段階…みたいな。そういう過程をVR化していければと思っているんですよ


–確かに、建っている段階を見て物件に興味がわくっていうパターンもあるかも。山根木材ホームさんでは、建築段階のVRを作ったりしているんですか?


それは写真で撮ったり動画で撮ったりして、お客様に進捗をMAで配信したりはしています。興味喚起にもなりますし。


今までの経験上、MAのレスポンスが一番速いのは「出来上がったものをMAでどんどん配信していく」という形なんです。


なので、不動産の分譲系が一番MAで効果をゲットしやすいんです。開封率も非常に高い。
段階段階できちんとレスポンスを取っていけるから、非常に成果に繋がりやすいですよ。


特にネットにない情報をいち早く届けられるっていうところも、不動産分譲に強いです。


「今度ここを分譲しますよ」っていう情報が、どこにも出ていないのに自分には届いている。検索では出てこないので問い合わせるしかない、っていう状況になるし。自分だけ見つけたみたいな特別感を演出できる。


そういうマーケティング方法に今後もVRを織り交ぜて使って行けたらいいな、と思っていますね。


また、営業がお客様との接点を作っていく、そのフックとして使えたら。


–貴重なお話をありがとうございました!



最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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